【どちらが強い?】CRF450LとWR250Rを徹底的に比較してみた

Honda CRF450L が2018年9日20日から発売開始されます。

CRF450L 車種カタログ

「久しぶりの新しいトレールバイク」ということだけでオフロード界隈は盛り上がっていますし、「安かろう悪かろう」とは正反対のバイクでどんなバイクに仕上がるのか、今から楽しみです。

で、ふと疑問に思うのが「CRF450LとWR250Rとではどっちがいいの?」という事。

まだ発売されていないので乗るまではわかりませんが、スペックや実際にWRのオーナーさんにインタビューしてみつつどっちが強いのか考察してみました。

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CRF450L vs WR250R

まずはスペックから見比べていきます。

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パワー感は?

まず排気量が450ccと250ccとで違うので単純比較するのはややWRが不利だと思いますよね?実際に見てみると・・・

CRF450LWR250R
出力18kW(24馬力)/7,500rpm23kW(31馬力)/10,000rpm
最大トルク32N・m(3.3kgf・m)/3,500rpm24N・m(2.4kgf・m)/8,000rpm
内径×行程96.0mm×62.1mm77.0mm×53.6mm

CRFの圧勝かと思いきやスペックを見るとあまり変わりません。

海外発表の時も話題になっていましたが「450ccで24馬力」という点は日本でも同じようです。この数字が本当なら31馬力のWR250Rのほうが最大出力があることに。レーサーエンジンからモディファイしたのにWRよりもパワーないの?と思ってしまいますね。

しかし最大トルクはCRF450Lのほうがありますし、なにより気なるのはrpmが低い点です。最大トルクが発生するエンジン回転数が3500rpmなのです。3500rpmはスロットルで言うと開け始めの”低速域”です。これが本当なら「モトクロッサーベース」「パワフル」ではなく低回転時にグイグイ走る、いわばセローのようなフレンドリーなバイクなのかもしれません。

スペック上で見るとCRFは「低速トコトコ」でWRは「高回転域でグワーン」っといった印象になりそうですね。

燃費は?最大航続距離は?

トレールバイクで大事なのが燃費と「一回の給油でどのくらい走れるのか」という最大航続距離。

比較してみると・・・

CRF450LWR250R
タンク容量7.6L7.6L
燃費31.0km/L(60km/h)34.0km/L(60km/h)
ガソリンハイオクハイオク
最大航続距離235.6km258.4km

ガソリンタンクはCRF450LもWR250Rは同じ7.6Lです。燃費については流石に250ccであるWRのほうが上ですがこう見るとあまり差はなさそう。どちらもガソリンはハイオクです。

お金に関しては?

マシン本体の代金もですが、CRF450Lは450ccなので大型免許が必要です。そして日本だと250ccと400cc以上では税金や保険の金額が変わってきます。年間のガソリン代も計算してみました。CRF450Lの維持費のイメージにお役立てください。

CRF450LWR250R
価格(税込)1,296,000円721,440円(既にカタログ落ち)
大型免許代おおよそ10万円前後不要
自動車税/年6,000円3,600円
自動車重量税/年毎年1,900円不要(新車購入時4,900円)
自賠責保険/年8,290円8,650円
ガソリン代(157円/L、1万km)/年50,645円46,176円
車検およそ8万円/2年なし

予想通り、CRF450LはWR250Rに比べるとお金がかかることがわかります。ほとんどの項目は細々とした違いですが一つだけ大きく金額が変わる項目が。それは車検の有無。自分で車検を通せる方はもっと安く維持できるはずですが車検があると維持してるだけでお金が必要です。

なお、任意保険は調査した限りだと大型かどうかで大きな金額の差ははないようです。

最後にマシン代ですが、CRF450LはWR250Rと比べてもお高い。しかし既にWR250Rが生産終了となりプレミア価格として販売価格が100万円を超えているショップもあると聞きます。他に似たコンセプトのバイクがないことと、レーサーモデルであるCRF450Rが966,600円と考えると、この値段は決して高すぎるということはないはず。

重さは?足つきは?

オフロードで大事なのは重さと足つきです。二台に違いはあるのでしょうか?

CRF450LWR250R
重量131kg132kg
シート高さ895mm895mm

なんと、CRF450LとWR250Rは重量・シート高ともにほぼ一緒です。450ccなのに重量はWR250Rと同じの意味がわからない。。

これは経験ですが、重いパーツがどこについているかによって感じる重さは変わりますし、シート高も角の形状で足つき感は変わります。ですので、実際にまたがってみるまでは参考程度に見ておいたほうがいいです。

CRF450Lはオンロードもオフロードも楽しむデュアルパーパスバイクですが、この”軽さ”はオフロード走行では大きな武器となるでしょう。ですがオンロードで高速巡行するときは、横風に弱く安定性が欠けるかもしれません。この辺のバランスは気になりますがWR250Rと概ね同じ印象となるのではないかと予想しています。

CRF450Lは1000km毎にオイル交換?

バイクメンテナンスは色々ありますが、一般的にユーザーが行う作業を比較してみます

CRF450LWR250R
エンジンオイル交換1,000kmまたは4ヶ月ごと6000km走行毎(または1年毎)
エンジンオイルフィルター交換1,000kmまたは4ヶ月ごと18,000km毎
エアクリーナー交換6ヶ月ごとに点検・3年で交換

CRF450LはWRに比べてオイル交換頻度が高いです。これは”レーサーエンジン系だから“という話ですが、たとえば外車トレールバイクであるKTM690ENDURO Rやハスクバーナ701ENDUROも1,000kmごとにエンジンオイル交換が推奨されていますので驚くほど頻度が高い、ということはないと思われます。

HondaのCRF450Lにはこんな注意書きがあります。

CRF450Lのメンテナンスに関する注意事項

CRF450Lのメンテナンスに関する注意事項

WR250Rではそもそもこのようなメンテナンス情報が掲示されていないため、比較はできませんでした。

CRF450LはWR250Rの上位互換か

排気量はほぼ倍のCRF450Lですが、今回スペックや外見を比較するとCRF450Lは「WR250Rの上位互換」を意識ししたデュアルパーパスなバイクだと感じました。

250cc以上の大型オフロードバイクについては「重い」「燃費悪い」「低速がなくエンストしやすい」「パワーありすぎて扱いきれない」「余計な電子支援装置がついてる」などを良く聞きますが、CRF450Lは上記のようなネガティブな部分がほぼすべてカバーされています。

バイクは乗ってみないとわからないですがこの事前情報を読む限り「WR250Rの上位互換」といえます。「オフロードもオンロードも両方とも高次元で楽しみたい」「WR250Rの購入を検討している」という方は試乗やディーラーの展示車両を跨ってみましょう。