フランスメーカーであるプジョー・モトシクルにはDJANGO(ジャンゴ)125シリーズがあります。
本記事では『バイクレ!!』ライター二人が、ジャンゴ125に一週間街乗りで使ってみて感じたことを本音で語ります!
この記事では気になった点やその他気づいた点、あと同じ外車スクーターであるランブレッタと比べてどう感じたかについてご紹介。
イマイチだったところ3つ
ジャンゴ125に一週間ほど街乗りして気が付いたイマイチだった点をそれぞれ3つ紹介します。
今回はぼっちバイカーはジャンゴ125(無印)、秀吉はジャンゴ125 アリュールをお借りました。
ここがイマイチ!その1
ウィンカーが遠い!(ぼっちバイカー)
運転中にノールックでウィンカーを出そうと思った時にウィンカーの位置が想定している場所よりも遠くにあって焦ることがありました。この点は最後まで慣れることができずウィンカーを出すたびに待つ場所をスイッチボックス側に寄せてから操作していました。
僕は比較的手が大きい人間ですがそれでもこうなので手が小さい人は結構苦労するかもしれません。
…これを書いてて気づいたのですが、最初からスイッチボックスに手が密着する感じで乗っていればそこまで気にならないのかもしれませんね!
給油のしにくさ(秀吉)
最初に担当者から車両説明を受けた時にも「給油がしにくいです。」とは聞いていたんですが、実際給油しにくかったです。
まず、給油口の位置が低いんです。さらにこの給油口の角度がちょっと変で、差し込みにくいんですよ。だから給油時はしゃがまないとかなりきつい・・もうこの時点でちょっとやりにくい。
さらに、タンク容量は8.5Lと十分すぎるくらいあるのですが・・このタンク、深さの方は全然ないみたいで、少しでも勢いよく入れると吹きこぼれそうになるんです。なので浅く給油口にノズルをさして、そーっといれていかないといけない。こうなるとタンク容量が大きい事がデメリットみたいになっちゃって、そーっと入れてるとすごい時間がかかりました(笑)
場所も入れにくいし、吹きこぼれやすいし、大容量タンクにそっといれないといけないから時間もかかるしで給油の際は一苦労でした。
ここがイマイチ!その2
初速のパワーがもうちょい欲しい!(ぼっちバイカー)
良い点として「バイクの乗り味がマイルド」だと書きましたが、裏を返せばパワー不足感があると言うこと。特に、信号青になった時の最初の1-3秒くらいは「もう少しパワーが欲しい!!」と感じました。
走り始めてしまえばパワー不足はそこまで感じなかったので、ジャンゴ125はどちらかと言うと中・高回転を使う乗り方が向いている気がします。
そもそもこのジャンゴ125というマシンはせかせかと乗るよりも「ゆったり余裕を持って快適に乗る、ある種のラグジュアリー感な乗り味」が設計思想としてあるように思います。なのでこのパワー特性は意図されているのかもしれませんね。
車格が大きすぎる(秀吉)
車格が大きいと存在感があってかっこいいんだけど、日本の道路事情を考えると大きさはデメリットにもなるかなと感じました。都心部には125ccまでなら停められる駐輪場がたくさんあるんだけど、あの車格だと停める際は苦労しそう。
150ccと125ccで同じボディ・・みたいなラインナップをするとき、日本だと125ccで設計し、それをボアアップして150ccのラインナップを増やす手法が普通ですが、ヨーロピアンスクーターって大きい排気量のマシンがメインで、それに125ccのエンジンを載せるやり方の方が普通なのでどうしてもボディは大型になるんだと思います。まあ日本よりも道とか家が広いですし、大きくて困る事はないでしょうね。それに日本人と欧州人とでは体格も違いますし。あっちからしたら別に車体が大きいと思ってないはず(笑)
ここがイマイチ!その3
ホイールの穴が小さい!(ぼっちバイカー)
おしゃれなホイールなんですが、バイク用駐車場で施錠用チェーンがホイールを通せるのか不安になるくらい穴が小さいんです。
市販のバイク用のロックを購入しても穴を通せない可能性もあるので注意です。なお、adivaのショールームではジャンゴにも使えるU字ロックが販売されているので一緒に購入するのもあり。
ウィンカー音(秀吉)
メリットの方の記事でぼっちバイカーがメリットとしてあげてたけど、僕はウィンカー音はどうしても気になりました。
国産のバイクでウィンカーを出すと「カチ、カチ・・」と静かに点灯するのが普通ですが、ジャンゴの場合は「ピー!ピー!」と言う聞きなれない、医療機器みたいな独特の音が鳴るので悪い意味で目立ってしまうんですよね。しかも音量が尋常じゃないくらい大きい。周りにめちゃくちゃ見られるのでウィンカー出すの躊躇しちゃうくらいでした(笑)
ちなみにこんな音がします。
ヨーロッパのスクーターはピーピー鳴らさないといけないルールがあるのだろうか
#django125 #プジョーモトシクル pic.twitter.com/RfOObdsYdE— ぼっちバイカー (@botti_bk) May 2, 2019
その他、気付いた事
ジャンゴはカラーバリエーションが多い!(ぼっちバイカー)
実を言うと、ショールームで説明を受けたり実写を見たのにも関わらず、今でもジャンゴのシリーズごとのカラーや特徴を空で言うことができません。現在ジャンゴシリーズだけで10種類ありますが、排気量も50,125,150と揃っていたり125限定だったり、ABSがついていたりついてなかったり、デザイン・カラーリングも異なり、ミラーやシートの種類やステッチも変わってくるのです。
上記だけでもジャンゴ125シリーズは18種類のカラーバリエーション。大抵のバイクは3-4色から選ぶので嬉しい悲鳴です笑
写真だと魅力に感じなかった地味カラーが実物をみたらかっこ良かったり、その逆で派手でかっこいいと感じたカラーは派手すぎて日常に溶け込まないかも!?となったのでぜひショールームで実写をみて見ることをお勧め!
意外と見かける?(秀吉)
結構珍しいバイクだと思ってたんですけど、意外にも街中で見かける事がありました。
僕はほぼ毎日あちこち車で移動してるので普通の人よりは珍しい乗り物色々見かけてる方だと思うんですけど。まあそれでも車両をお借りしてから今日までの2週間の間で2回見かけただけですし、まだまだバイク界では非常に珍しいのには代わりないでしょう。「絶対人と被るのが嫌だ!」みたいな人は少し注意がいるかも。
でもバイクに乗らない人からしたらプジョーのバイクってだけで注目の的なのは間違いないですね。
もし買うならどのジャンゴにする?
Django 150 Evasion Carrot Orange(ぼっちバイカー)
僕が買うなら、 “ジャンゴ150 エバージョン キャロット・オレンジ“です。
125だとパワー不足を感じたので150がいい。あとデザインはEvasionのツートーンカラーが圧倒的におしゃれで好きだし、このキャロットオレンジは僕の心にビビッと刺さりました。オレンジの元気な外向きのパワーと、落ち着いた白い部分のバランスが絶妙。乗ってるだけで前向きになれそうなカラーです。
Django 125 Allure ABS DX Chocolate(秀吉)
僕が買うとすれば、 “ジャンゴ125 アリュール ABX DX“ですね。
僕にとってはスクーターって「便利なシティコミューター」なので、選ぶときは積載性とかシート下収納とかを見ていきたいんですよ。
乗り手の要望を完璧に満たしてくれるマシンってのはバイクに限らず僕は絶対ないと思ってます。SSなら早く走る事、ツアラーなら長距離を楽に走れること、オフ車なら悪路の走行性能とか、必ず得意分野があるはず。(それ以外やっちゃダメって意味じゃないです。)
で、スクーターの場合は得意としてる事ってやっぱり買い物や街乗りじゃないでしょうか。そうなってくると、スクーターを手に入れたらまずはダサくてもいいからトップボックスを装着して積載性をアップしたいんですよ。
アリュールDXの場合は最初からシートと同色の背もたれがついた専用のトップボックスがついてくるのでアリュールDXを選びたいですね。しかもこのトップボックスめちゃくちゃおしゃれ。プジョーのロゴ付きの専用カスタムパーツのトップボックスはあとからでもつけられるんだけど、このアリュールのタンカラーのシートと同色の背もたれがついているのがアリュールDXの大きなポイント。一体感があってすごい気に入りました。
このトップボックスはアリュールだけのオリジナル。
ちなみに色を選ばなければプジョーのロゴ入りのトップボックスはオプション品として売ってます。専用キャリアも。
アリュールは125ccのラインナップしかないですが、125ccが乗れる免許を持っているなら50ccを選ぶ理由って少ないので、50ccがあっても125ccでしょうね。150ccがあった場合ですが・・125ccまで(原付まで)なら停められる駐輪場とかに停めたいし、保険代諸々安いので、150ccがあってもやっぱり125ccを選ぶと思います。
【おまけ】ランブレッタと比べてどう感じた?
『バイクレ!!』では過去にイタリアのスクーターであるランブレッタのV125,V200についてインプレ記事を書きました。
V125:【おしゃれスクーター】ランブレッタV125に乗って分かったメリット・デメリット【インプレ】
V200:【インスタ映え最強スクーター】ランブレッタV200に乗って分かったメリット・デメリット【女性にもオススメ】
今回のジャンゴとランブレッタではどちらが好きになったかを紹介します。
軽快でパワフルなランブレッタ(ぼっちバイカー)
ジャンゴ125とランブレッタV125の両方に乗った感想ですが、両者は明らかに違う乗り物でした。で、僕は「ライトウェイトでパワフルなランブレッタ」の方が好きでした。
デザインは”曲線美を感じるリッチで重厚感を感じるジャンゴ”と”クラシカルで極限まで無駄を削ぎ落としたランブレッタ”と全然違う方向性を感じました。
快適性ではゆったり走れるジャンゴのメリットも感じられましたし、カラーバリエーションも多くて女性にもお勧めできます。ただ、ランブレッタと比較すると大きくて取り回しが大変だったりパワー不足な部分がありました。バイクのスペックでまずは軽さ、次にパワーを見てしまう僕はランブレッタの方が刺さりました。
ジャンゴは2019年から25cc増えた150ccモデルも出ているのでこちらに乗ることでこのパワー不足が解消されるとまた違ってくるかも。あとは、プジョーにはライトウェイトでパワフルなスピードファイトというモデルもあるのでこちらとの比較もしてみたいところ。
曲線デザインや快適性、積載性でジャンゴ(秀吉)
曲線美を活かしたデザインのジャンゴに対して、直線が多くエッジが効いたデザインのランブレッタ。デザインコンセプトの違いがとても分かりやすいですね。ただの好みの話になりますが、僕はぼっちバイカーとは逆で曲線の多いジャンゴのデザインの方が好きです。
ジャンゴはシートの座り心地やサスペンションの柔らかさ、メットインや各小物入れの広さや多さ、タンク容量と航続距離など快適性や利便性ではランブレッタより上だと感じました。一方で運動性能やパワーで言えばランブレッタの方が上だなと感じました。
まとめ
プジョー・モトシクル DJANGO(ジャンゴ)125シリーズのイマイチな点や気づいた点、そしてランブレッタとの違いについて紹介しました。
同じバイクなのに人によって感想が違っているのに気づいたと思います。特に最後のランブレッタとの比較は完全に好みの問題。一口で外車スクーターと言ってもメーカーごとに特色がしっかりあるで比較しつつ、お気に入りの一台を探してみてはいかがでしょうか。
デザイン・カラーバリエーション、そして車種によってミラーやシートが異なります。また何よりも写真で見るのとは違う印象なので、ぜひ赤坂のADIVAショールムへ行ってみてください。今ならノベルティグッズがもらえるお得なキャンペーンもやっているようです。
会社:ADIVA(アディバ)
Webサイト(プジョー):https://peugeotscooters.jp/
場所:赤坂ショールーム
住所:〒107-0052 東京都港区赤坂2-5-4 赤坂室町ビル1F
電話:03-6427-3600
休日:年中無休