こんにちは。ぼっちバイカーです。
R1200GSに乗られている MOS(@underpmotors) さんにインタビューしました。

MOS(モス)さんの身代わりだそうです・・・ちょっと怖い
目次
R1200GSってどんなバイク?
「アドベンチャーバイクといえば?」
そう聞かれたらバイク乗りの半分以上の人は”GS(ジーエス)“と答えるでしょう。”GS(ジーエス)”と言ったら大抵の場合、BMW R1200GS(現行モデルはR1250GS)を指します。

BMW R1250GS(2019)
現行モデルのスペックでいうと「1,254ccの二気筒の水平対向エンジン、通称ボクサーエンジンから発生する136馬力、143Nmという圧倒的なトルクを感じることができるアドベンチャーバイク」です。ホイールはノーマルがキャストですが、オプションでスポークタイヤに変更することもできます。燃費は21.0km/Lでタンク容量は20L。400km近く無給油で走ることができます。
BMWは独自のシステムが多いのも特徴です。フロントサスにはBMWテレレバー(モノショック)センタースプリングストラット、可変リバウンドダンピング調整式。リアサスにはBMW Motorrad パラレバー、センタースプリングストラット、アルミキャストシングルスイングアーム、電子制御式可変リバウンドダンピング調整と、読んでいるだけでもワクワクするような機能が詰まった夢のバイク。お値段も2,510,000円と車並みにお高いですが、決してブランドの値段ではなく、新しい機能やシステム、計算尽くされた快適さを体験できるマシンです。
R1200GSのLEGOが!?
LEGOブロックでお馴染みのLEGO社からこんな商品が。
こちらは GS ADVENTUREですがBMW独自のフロントサスペンションとシャフトドライブ、水平対向エンジンの仕組みが見事に再現されているというこだわりの一品です。LEGOも認める”憧れの一台”といえます。
R1200GSを選んだ理由
MOSさんは社会人になってから免許を取得。YZF-R15からスタートし、セカンドバイクとしてセローを増車。そこから大型免許を取得し、R15とセローを売却した資金から昔から乗りたかったバイクであるGSX1300R(通称”ハヤブサ”)を購入。その後1年立たずにR1200GSへ乗り換えられたそうです。

MOSさんのBMW R1200GS
ハヤブサからGSへ乗り換えた理由は?
MOSさん曰くハヤブサはツアラーではなく”メガスポーツ”というジャンルなんだそう。ハヤブサにはスポーツバイク的な要素がありエンジンもパワフルで反応がかなりよく、高速道路以外の市街地や下道ではアクセルをひねるとあっという間にスピード出てしまうため、日常的には乗りにくい部分があったんだとか。
「とにかく長距離が楽なツアラーが欲しい」
これがR1200GSを選んだ理由だそうです。
R1200RT?R1200GS?
なお、MOSさんはもともとBMWのザ・オンロードツアラーであるR1200RTを狙っていたんだそう。これはオンロード超快適号です。

BMW R1200RT
しかし見に行ったショップでたまたま偶然、中古のR1200GSが。体型的に合わないと思っていたが意外に足つきがよく、同じく展示されていたF800GSと比較するとR1200GSの方が足つきがよかったんだそう。
R1200RTは巨大なスクリーンやオーディオもついていてかなり快適でしたが取り回しがかなり重く、R1200GSの方が高速・下道・市街地とトータルで快適に楽しむことができると感じ、最終的にR1200GSに決めたそうです。
MOS「高速道路だけでなく、オールラウンダーなところが気に入っています。GSは極端に速くないけど疲れないのが特徴かな。」
ーー走っていて一番楽しいと感じるシチュエーションは?
MOS:GSといえば長距離、高速道路!っていうイメージがあるかもしれませんが、実は50~60km/hくらいの流すペースが一番気持ち良いんです。

大排気量の2気筒なので上まで回る感じじゃないんです。GSで気持ちよく走っている時は大抵、トルクで走っている感じがある3-4000回転くらい。なので意外と下道も気持ちよく走ることができるんですよ。
あとは、僕はもともと地図やナビを見ないでツーリングすることが多いのですが、ツーリング先でちょっと面白そうな脇道・林道があったらそのまま気軽に入っていけるところも気に入っていますし、楽しいシチュエーションです。
R1200RTと比べても悪路にも安心して入っていけるので買ってよかったと思っています。
ーーボクサーエンジンってどんな感じです?
MOS:ボクサーエンジンは振動が横方向に行くんです。普通のバイクは振動が上にくるのでハンドルを握っていると突き上げる振動を感じますが、ボクサーエンジンはその揺れがない。

R1200GSの水平対向エンジン
もちろん4気筒の方がスムーズさはありますが、ただスムーズなんじゃなくて「ライダーが嫌な感じがない心地よい振動やフィーリング」がBMWのボクサーエンジンの魅力の一つなんです。
R1200GSを買ってよかった3つのポイント
MOSさんはR1200GSのどこに魅力を感じているのでしょうか?
1:扱いやすいエンジン特性のおかげで入り組んだ道でも疲れない
ーー扱いやすいエンジン特性とは?
MOS:エンジンレスポンスが鋭すぎないところは気に入っています。ツーリングライダーが欲しいちょうどいいくらいのパワーやトルクが出てくる。ボクサーエンジンはまさにそんなエンジンなんです。

R1200GSのエンジン
大きいけど意のままに扱えるし、走り出してもフロントが軽いので自由自在に扱える感じがあります。なんていうか、操舵が重くないんです。
2:防風性が高いのでライダーへの負担が少ない
MOS:あとはウィンドスクリーン。ダイヤルがついていて無段階ですいーっと上げられるので好みの高さに調整できます。

R1200GSのフロントスクリーン
スクリーンは普段、一番下の設定でも自分(175cm)だとヘルメットくらいまで風邪を防げます。高速走行時はスクリーンを上まで上げてますね。
ーー疲れは違いますか?
MOS:疲れは・・・だいぶ違います。ハンドガードもついているので防風性という意味でGSはありですね。ただR1200RTの方が防風性は高いのはいうまでもないです。カウル自体が全て防風してくれますからねw
疲れといえば、クルーズコントロールはかなり使ってます。特に高速道路ですね。慣れると手放せないくらい便利ですし右手の負担が減るので重宝しています。高速だけでなく信号が少ない下道でも使えますよ。

R1200GSノクルーズコントロールスイッチ
3:でかいセローくらいの感覚で意外に取り回しがラクチン
MOS:車体が大きいので周りからは大変そうだと思われますが、実際にはあまり大きいという感じはなくて、街中の路地に入ったりも余裕でできちゃいます。

R1200GSは街乗りも楽々
オフロード由来のせいか、ハンドルの切れ角もあるので取り回しが楽です。取り回しに関してはエンジンの重心が低いから、というのもあるかもしれませんね。交差点を曲がる時もかなり安定して走れます。
まとめると・・・
- 扱いやすいエンジン特性のおかげで入り組んだ道でも疲れない
- 防風性が高いのでライダーへの負担が少ない
- でかいセローくらいの感覚で意外に取り回しがラクチン
R1200GSで不満な3つのポイント
1:純正スクリーンは小さいかも

MOS:快適なスクリーンですが、R1200GS ADVENTUREの方がスクリーンが大きいんです。
「GSは楽」と思いがちですがR1200RTやR1200GS ADVの方がより快適装備なので、相対的にデメリットに感じています。ADVのスクリーンにしたい涙
2:4気筒の様な高回転まで回す痛快なフィールは無い
MOS:R1200GSのレッドゾーンhは9000回転からなので、高回転で回して楽しむバイクではないです。なので4気筒の激しいバイクがたまに恋しくなることがありますね。

R1200GSのメーター
4気筒のような回すと元気になって楽しい、みたいなバイクは刺激な反面疲れやすい。その点でGSは疲れにくいということなので悩ましい問題ですね笑
3:近隣住民に優しくない音量のエンジン音
MOS:R1200GSはエンジン音・純正マフラー共にうるさいです。比較として以前乗っていたヨシムラマフラーがついたハヤブサよりもうるさく感じます。

近隣住民に気を遣うのでその点はデメリットですね。BMWはジェントルな印象ですがこのバイクはイメージ以上に”迫力がある”マシンでした。
ーー外車ならではな故障・トラブルはなかったですか?
MOS:バイクのメンテナンスは自分でやるようにしており普段はオイルチェンジャーを使ってオイル注ぎ口からオイル交換しているんですが、ボクサーエンジンは注入口がシリンダーの先にあるのでチェンジャーのチューブが入らなくて、久々にドレンボルト開けましたね。予想外でした。

R1200GSのオイル給油口

R1200GSのオイル交換
ただ維持費はそこまで変わらないと思います。もちろんディーラーでなんでもやってもらうと高くなるかもしれませんが故障や特別なメンテナンスもないですし、シャフトドライブなのでチェーンもない。やるならオイル交換と空気圧くらいなものです。オイル交換は3ヶ月に一回くらいの頻度でやっていました。
あとは、、、GSは一年に一回はディーラーにいかないといけないんです。
スピードメーターに”SERVICE”というインジケーターが点灯するのでディーラーに行って解除してもらわないといけません。この前それでディーラーへ行ってきましたが、点検とフィルター交換などでざっと2万円
弱でした。参考まで。

いわゆる工具キットに含まれていない企画のネジもあったりするらしい
まとめると・・・
- 純正スクリーンは小さいかも
- 4気筒勢の様な高回転まで回す痛快なフィールは無い
- 近隣住民に優しくない音量のエンジン音
R1200GSにおすすめな3つのカスタム
元々スゴイパーツや機能がてんこ盛りのR1200GSですが、カスタムポイントはどこでしょうか?
1:フルパニアケース1式
MOS:「GSといえば・・・」ではないですが、やはりオススメはパニアケースです。たくさん入りますよ。純正パニアはサイズも形状もよく考えられていますし、デザイン的にも純正をお勧めしたいです。
ですが僕は社外のBUMOT(ビュモト)のパニアを購入しました。

R1200GSノフルパニアケース
理由として、BUMOTの方が形がシンプルだったのでラッピングがしやすかったからです。

女の子のラッピングパニア!!
純正と比べると、四角い箱なので凹凸が少なく、ラッピングが張りやすいんです。これが決め手でした。

形がシンプルなのでラッピングしやすい
2:シューベルトのシステムヘルメット
MOS:日本でアドベンチャーバイクに乗ってる人だとオフヘルが多いですが、ヨーロッパだとアドベンチャーバイクにシステムヘルメットで乗るスタイルの方も割といるんです。
そこで、日本だとまだ少ない「システムヘルメットでアドベンチャーバイク」はありかなぁと思い、SCHUBERTH(シューベルト) のヘルメットを選びました。

シューベルトのシステムヘルメット
先に結果をお伝えすると、オンロードメインだったり長距離を乗る人には「アドベンチャーバイクにシステムヘルメットはあり」です。
システムヘルメットなら、高速では完全防風なフルフェイス。下道では汗をかいたりしたら前を開けて開放感を感じる、なんてこともできます。オンロード9、オフ1くらいならシステムヘルメットは大いにありだと声を大にして言いたいです。

フロントを開けた時
ただ僕自身このヘルメットだと頭が痛くなることもあるので、正直今システムヘルメットを買うならショーエイのNEOTECシリーズですね。頭の形も安心ですし、値段も控えめ。そして何より間違いない品質です。
3:シリンダーガードは必須
MOS:水平対向エンジンは横にはみ出ている形状なのでBMW製シリンダーガードを入れています。
GSは転んだ時にまずシリンダーがヒットするのでガードは必須ですね。エンジンガードとシリンダーガードでは少しだけシリンダーガードの方が安いですし、ごちゃごちゃしたくなかったのでシリンダーガードを選びました。

R1200GSノシリンダーガード
・・・GSは最初から機能や必要なものはついているのでオプションは正直あまりないですね。
まとめると・・・
- フルパニアケース1式
- シューベルトのシステムヘルメット
- シリンダーガードは必須
燃費
MOS:燃費は感覚値で20-25km/Lはいきます。20リットルタンクなので400kmはいくかな。名古屋からお台場まで無給油でいけちゃいます。

ガソリンスタンドで給油すること自体は特に苦ではないですが、給油回数が減ると楽です。あと何よりも給油の心配をしないでいいので精神的にも楽です。山に入ると数十キロガソリンスタンドがない場合もありますからね。
次に乗り換えるなら?
今一番乗ってみたいのはBMW S1000RRです。

BMW S1000RR
今はGSでマッタリ乗っているので、たまに4気筒の元気な走りをしたくなる。そういった観点で、BMW S1000RRはかなり魅力的ですね!!
まとめ
まとめると・・・
バイク情報 | BMW(ビーエムダブリュー) R1200GS |
走行距離 | 約5000km |
良いところ |
|
気になるところ |
|
おすすめカスタム3つ |
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インタビューした人

- 名前:MOS
- 愛車:BMW R1200GS 2015年式
- バイク歴:5年
- アカウント:Follow @underpmotors
- MOSさんが運営されているバイク専門ブログ:UnderPowerMotors
- 最後に一言:GSを買うのは冒険を買う、ということ。アドベンチャーと聞くと大自然を走っているイメージが最初に来ますが、実は街乗りでも乗りやすくて日本の隅から隅まで冒険したい人にぴったりなんです。700GSと悩んでる人へ。ロングツーリングメインで考えているなら、1200GSの方がお値段を張ってしまうけど絶対後悔しないくらい楽で乗りやすいです。80万円の差は(かなり)大きいですが認定中古車もあるので探してみてください。全国の認定中古車も取り寄せてもらえますよ。
ぼっちバイカーのヒトコト
ぼっちバイカー
GSフルパニアは死ぬ前に一度は所有してみたい憧れのスタイルですな
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