こんにちは。ぼっちバイカーです。
今回はCBR1000RRに乗られているよっしーさんにインタビューしてきました。タイトルの通り15万キロ(!)走ったCBR1000RRのインプレです。

CBR1000RRに乗るよっしーさん
目次
CBR1000RRってどんなバイク?
まず、Honda CBR1000RRについて紹介します。

Honda CBR1000RR
このバイクは999ccの4スト水冷DOHC4気筒のエンジンをもつリッターバイクで、パワーは178馬力で重さは199kg、そして電子制御装置もモリモリなフラッグシップSS(スーパースポーツ)なバイクです。国内仕様だとややパワーが落ちて118馬力ですがそれでも十二分ですね。2004年から販売が開始され現在も新車が買えるマシンです。
なおバイク乗りの間では「センダボ」とも呼ばれています。おそらく1000RR(センダブルアール)の略語。兄弟車のCBR600RRは「ロクダボ」、CBR250RRは「二ダボ」と呼ばれています。
愛車紹介
ハイスペックで憧れる方も多いだろうリッターSSであるCBR1000RRですが、よっしーさんはなぜこのバイクを購入したのか。ここから聞いていきたいと思います。

よっしーさんのCBR1000RR
よっしーさんは学生時代にバイクの免許を取得し最初のバイクはHonda VTR250。VTRで通学したり下道メインのツーリングをしていたそうです。そして道の駅で偶然見かけたCBR1000RRのレプソルカラーを見て一目惚れ。そこから「いつか乗ってみたい憧れ」となり、社会人になったタイミングでレッドバロンにて”CBR1000RRのレプソルカラー”を探したんだとか。そこで2009年式で走行距離5900kmほどの非常に状態のいいマシンがあり、即決したそうです。
なお僕はSSに乗っている人ってみんなMotoGPを見てレーサーに憧れて購入しているんだと思っていたのですが、よっしーさんは当時全くMotoGPは見てなかったそう。あくまで下道で実車を見てかっこいい、となったそうです。
よっしーさんははてなブロガーでもあり「みちのえきまにあ」というブログを書かれています。
走行距離15万キロ!?
よっしーさんのCBR1000RRですが、なんと走行距離15万kmを超えているとのこと。

15万キロ手前のCBR1000RRのメーター
(このあとSSTRというツーリングイベントにて無事150000キロを突破したそうです)
いくら信頼と安定のHondaだからって15万kmはすごい・・・もちろんエンジンのオーバーホールや各種パーツの定期的なメンテナンスはした上で、ではありますがそれでも15万kmはすごい(大事なことなので二回書きました)
よっしーさんは2013年に納車され、そこから毎年2.5-3万km走っているとのこと。驚くのが通勤・通学そして仕事でバイクに乗っているわけではなく、純粋に趣味としてこの距離なんだからすごいです。

CBR1000RRなら群馬もあっという間なのか
なお彼のブログ”みちのえきまにあ”は名前の通り、下道にある道の駅からきています。ツイッターアカウントに数字が書いてあります(2018/9/9現在は772)がこれが制覇した道の駅の数なんだとか・・・。なお最近の悩みは良く走る範囲はたいてい制覇してしまったので数がなかなか増えないそうです。
CBR1000RRを買ってよかった3つのポイント
15万kmも走っているのでいいところも悪いところもしっかりわかっているはず。まずはいいところから聞いていきましょう。
1:レプソルカラー
まずは見た目。レプソルカラーは15万km走ってもなおかっこいいし気にっているんだとか。
レプソルカラーとはHondaのワークスチームであるHRCのバイクカラー。毎年微妙にカラーリングは変わるようで、CBR1000RRでは「限定カラー」として購入できる年があったり無かったりするようです。

CBR1000RRと菜の花
そんなレプソルカラーのCBR1000RRですが、よっしーさんの特に気にいっている部分はフロントのヘッドライト周りだそうです。

CBR1000RRのヘッドライトまわり
2:どこでも走れる
CBR1000RRは「レーサーレプリカ」「1000ccのコントロールできないパワー」「姿勢がきついSS」という印象が強く、乗ったことがない人には「峠やサーキットを攻める人のためのバイク」と捉えられていることが多いんだそうです。峠やサーキット(あと強いて言うなら高速道路?)以外は向いていないと思われがちなんだとか。
実際、僕は「どうせ高速道路で目的地の峠までバビューンして峠を目を三角形にしてタイヤ削ってるんでしょ?」って心の中で思っていました。
しかし、よっしーさんとしては「CBR1000RRは峠や高速道路はもちろんだけど街中、下道の道、酷道、長距離走行など全てが楽しめるバイク」なんだとか。これには正直驚きました。

千葉の多少路面が悪い場所もイケルイケル
一回の給油で350km、高速なら400km走れる
燃費についてお聞きしました。
・下道・街乗り:16km/L
・信号ないところは20km/L
・高速で24km/L
タンクは17Lなので下道でも350km、高速だと400km程走れる計算です。
これは先日インタビューしたアフリカツインとほぼ同じ。僕個人としては十分な航続距離といえます。
CBR1000RRは比較的乗りやすい
「有り余るパワーは大変なのでは?」「いわゆるSSって乗車姿勢きついでしょ?」と思う方も多いかと思います。それでロングツーリングって疲れない?と思う気持ちもわかります。
そのあたりについて詳しく聞いてみると、「低速から高速域までパワーがあるので街中もアクセルほぼ全閉じで流すように走れるので楽」なんだとか。長距離でもそれは変わらないようで、パワーがあって疲れることはあまり感じないそうです。
なお、姿勢については慣れだそうです・・・()
CBR1000RRは他のSSよりもフレンドリー
よっしーさんは他のリッターSSと乗り比べしたことがあるそうで、その時の印象をお聞きすると「CBR1000RRは比較的乗りやすい」ようです。
YAMAHAのR1は乗車姿勢が比較的キツめ、BMWのS1000RRはパワー感とレスポンスの機敏さで疲れると感じたとの事です。
勿論”自分のバイクなので乗りやすく感じた”ということはあると思いますが、どうやらセンダボあるあるのようです。なので、リッターSSでロングツーリングするならCBR1000RRは比較的”あり”なのかもしれませんね。
3:トラブルが少ない
CBR1000RRで15万km走った感想としてトラブルは少ないとのことでした。というかほぼないそうです。

トラブルもないので遠出も気兼ねなくいける”
“定期的にメンテナンスした上で”というのは当たり前ですが、それでも作業は定期的なオイル交換くらいだそう。あとは随時消耗品の交換(ブレーキやサスペンション関連はツーリング用途なら10万km持つそうです)、一度エンジンのオーバーホールくらいのものなんだとか。エンジンやフォークからのオイルにじみなども一切なかったそうです。
なおエンジンオイルは3-5000kmくらいでオイルはレッドバロンのオイルリザーブシステムを利用しているとのこと。レッドバロンはelfというオイルですね。「レッドバロンのオイルは〜」とかたまにネットの書き込みで見かけますが、実際そのオイルで15万km走ってるっていうんだから、まず問題ないのでしょうね。当たり前ですがなぜかちょっと驚いてしまいました。

CBR100RRのオイル交換
この15万kmで覚えているレッカーを呼ぶ規模のトラブルは「クラッチワイヤーが切れた(整備不良)」「バッテリ切れ」だけだそうです・・・。さすが・・・
持病はハーネスの突然死
「トラブルはない」との事ですが実は2009年式の持病として”電源ハーネスの突然死“があるそうです。
幸いよっしーさんは”アタリ”を引いたようでこの現象は起きていないそうですが、同じ年式の方でこの現象が2件発生していたそうです。
年式、というよりはロットなのかな!?
まとめると・・・
1. レプソルカラー
2. どこでも走れる
3. トラブルが少ない
CBR1000RRで不満な3つのポイント
次にCBR1000RRのデメリットや不満点。よっしーさんは概ね満足していることもあり欠点という欠点はない、とのことでしたがなんとか引き出しました笑
1:整備性が悪い
これはSS全般に言えるそうなのですが整備性がかなり悪いんだとか。
特にCBR1000RRはカウルの取り付けがボルトだけでなく、カウルについている爪部分をパズルのように組み合わせて取り付けられているようです。その関係でカウルを外すだけでも大変なんだとか。SSの外装は高いと聞きますのでできればやりたくない作業ですね・・

タンクを外すまでも一苦労・・・
なおよっしーさんは基本的に作業はプロにお任せする派だそうで「整備性は悪いみたいですがプロにやってもらっているので問題ないです(にっこり)」とのこと。その分ネイキッドよりも工賃は”割高”になりがちなようで、「カウル脱着費用」という項目があるんだとか。これはCBR1000RRだけというよりはSSならではですね。
2:シートが滑りやすい
CBR1000RRだけなのか不明ですが、純正シートが滑りやすいそうです。

こうしてみると本当に薄いシートです
ブレーキ時にシートがすーっと滑ってしまい、ニーグリップがうまくできなかったりと結構厄介な問題なんだとか。なお、これについてよっしーさんは対策をされています。詳しくはカスタムパーツの項目でご紹介します。
3:雨の中を走ると水蒸気が上がってくる
CBR1000RRはエキパイの取り回しの関係なのか、雨の日に信号待ちしているとハンドル下あたりから水蒸気がもくもくと上がってくるんだとか。そしてメーターやスクリーン、サイドミラーが曇るそうです。
これは他のSSだと聞かない話のようで、いわゆる「CBRあるある」と思われます。
走り始めてしまえば大丈夫とのことですが雨の日の渋滞は地獄ですね…
そしてこれはCBR1000RRだけというわけではないですが、水蒸気が上がるほどなので真夏は絶対に”熱い”でしょうね~(エンジン)
まとめると・・・
1. 整備性が悪い
2. シートが滑りやすい
3. 雨の中を走ると水蒸気が上がってくる
デメリットまではいかない”悩み”程度の内容がほとんどでした。だからこそ15万km乗ってもまだまだ愛着が湧いているんでしょうね。ただ「乗車姿勢が辛い」とか「エンジンが熱い」のは多分もう当たり前になっていて忘れている部分なような気がしています。
CBR1000RRにおすすめな3つのカスタム
CBR1000RRをツアラーとして使うよっしーさんおすすめカスタムをご紹介。
1:TSR フェンダーレス
“SSのかっこよさ”の一つとしてリアビューがあると思うのはみなさん異論ないと思います。

CBR1000RR純正のリアフェンダー
整備は基本お店に任せるよっしーさんですがこのフェンダーレスはご自身で対応されたんだとか。ただ「年式によるマイナーチェンジ」により一筋縄でうまくいかなかったようです。最終的に「別年式のリアフェンダーパーツを注文した」りといろいろ大変だったようでした。
詳しくはぜひよっしーさんの「CBR1000RR(SC59前期)フェンダーレス化【準備編】」をお読みください。
2:MRA スクリーン
これはツーリングライダーならではなカスタムですが、スクリーンを変更したことで疲れが大幅に減ったそうです。

MRAのスクリーン
MRAのスクリーンは「純正より面積が大きいので防風効果Up」「色がセミスモークでかっこいい」点が気に入っているんだとか。なお、スクリーンキットにはデカールが含まれていないため純正のスクリーン用デカールも用意する必要があるようです。

純正スクリーンとの違い
これも「CBR1000RRのスクリーンを交換しました」に書かれていますので興味ある方はぜひ。
3:STOMPGRIP トラクションパッド
デメリットの1つで「シートが滑るのでニーグリップしづらい」という項目がありましたが、まさにその解決策となるアイテムがこちら。
このトラクションパッドはタンクに貼ってあげることで、滑るシートでも問題なくニーグリップができる様になるアイテム。SSではよく貼られているのでそういうことなのですね!!
STOMPGRIPのグリップはイボイボも大きめで「モトパンじゃないとやや痛いくらい」には凸凹しているそう。なお4年間ほど変えなていないそうですがいまだにグリップ感は健在だそうです。
SSでロングツーリングするならブリジストンのS21がオススメ!
SSなので峠も楽しみたい。けどロングツーリングもしたい。そんな葛藤を胸に15万キロ走ったよっしーさんのタイヤ寿命はこんな感じだそうです。
CBR1000RR ツーリング用途でのタイヤ寿命 (複数回履いてるやつは平均値)
– DUNLOP GPR200 21,142 km
– BRIDGESTONE BT016 PRO 12,631 km
– BRIDGESTONE S20evo 15,700 km
– BRIDGESTONE S21 17,598 km
– PIRELLI ROSSO CORSA 9,723 km
この中でGPR200はややグリップに不安があるようで、それを除外してグリップがあってかつ寿命が長いのはs21だそうです。SSでロングツーリングしちゃう皆さんはぜひS21を試してみてはいかがでしょうか?
まとめると・・・
1. TSR フェンダーレス
2. MRA スクリーン
3. STOMPGRIP トラクションパッド
次に乗り換えるなら?
よっしーさんに「次にもし乗り換えるなら?」と質問したところ、YAMAHA YZF-R1とのことでした。
理由をお聞きしたところ「見た目が好き」とのこと。やっぱり性能より見た目なんですね笑
とはいえよっしーさんは今年に入ってCBR1000RRのサスペンションやブレーキ関連など重要パーツをリフレッシュしているのでまぁあと15万kmは降りることはなさそうですw
そしてインタビューを通して感じたのがよっしーさんの人柄と性格でした。
「CBR1000RRのパワーが~スペックが~」とか語る方は多いと思いますが、よっしーさんはそういうのは一切重視しておらず「見た目が好き」というだけで15万km乗り続けているんだなぁと節々で感じました。マフラーも中古で購入していた時についていた車検対応マフラーをそのまま使われているそうで、カスタム費用で遠くに行きたいと言うタイプなんだと感じます。
CBR1000RR君もこんなに乗ってもらって嬉しくないはずはないですね!CBR1000RRで目指せ30万キロ!!
よっしーさん、インタビューありがとうございました!!
まとめ
バイク情報 | Honda CBR1000RR 2009年式 レプソルカラー |
走行距離 | 約150,000km |
良いところ | 1. レプソルカラー 2. どこでも走れる 3. トラブルが少ない |
気になるところ | 1. 整備性が悪い 2. シートが滑りやすい 3. 雨の中を走ると水蒸気が上がってくる |
おすすめカスタム3つ | 1. TSR フェンダーレス 2. MRA スクリーン 3. STOMPGRIP トラクションパッド |
インタビューした人

- 名前:よっしー
- 愛車:HONDA CBR1000RR, KAWASAKI D-TRACKER 125
- バイク歴:8年
- アカウント:Follow @michimani210
- ブログ:みちのえきまにあ
- 最後に一言:”センダボはツアラー“
ぼっちバイカーのヒトコト
ぼっちバイカー
なんとか欠点を絞りだそうとしたけどダメだった・・・さすがホンダのフラッグシップモデル!!