【2.7万km】GSX-S1000Fに乗って分かったメリットとデメリット【インプレ】

こんにちは。ぼっちバイカーです。

スズキ GSX-S1000Fに乗られている のの氏(@ppsh1394) さんにインタビューし、メリット・デメリットそしてお勧めのカスタムを聞いてきました。

GSX-S1000Fとのの氏

GSX-S1000Fとのの氏

GSX-S1000Fってどんなバイク?

スズキ GSX-S1000Fは2015年に発売開始した998cm3の水冷4気筒4ストロークDOHCエンジンを持つ”GSX-Sシリーズ”の一つ。「スポーツツアラー」「ストリート」バイクです。

GSX-S1000Fの”F”はカウルが装備されたモデルの事を指し、元はインドで発売されたモデル。

スーパースポーツモデルの”GSX-R1000″のエンジンがベースという事で、誤解を恐れずに書くと「サーキットを走る性能のエンジンを公道を楽しむために調整した”街乗りも峠も高速もロングツーリングも”楽しめるバイク」と言えます。

GSX-S1000シリーズは共通のエンジンに3つのトラクションコントロールモードが選べますし、フロントサスはKYBのフルアジャスタブル倒立フォーク、フロントブレーキもブレンボ製のラジアルマウントモノブロックキャリパーを装備しています。シート高は810mmで、ABSも標準装備。2017年モデルからはギアチェンジが楽になるスリッパークラッチも搭載しているのにもか買わずお値段はなんと税込1,185,840円。この構成のバイクとしてはかなり破格と言えます。

バイク歴

まず、のの氏のバイク歴を紹介します。

ヴェルデ50→Vツインマグナ→SY250→(※以降現在)トリッカー250、GPR125、KX250F、ランドネ125、セロー225スカチューン、YZ125X、GSX-S1000F

「バイクは2台持ちが強い」という話を効くかもしれませんが、彼はなんと現在7台持ち。話を効くと「用途ごとに楽しいバイクが違う」んだとか。。。

ののガレージ

ののガレージ

のの氏のガレージ。これもうレッド◯ロンの成約済みバイクコーナーじゃないですか・・・

バイク歴は7年ですが、トリッカーを購入以降、約三年間でこんなに増えたそうです。

GSX-S1000Fを選んだ理由

のの氏はGSX-S1000Fをズバリ「ロングツーリングができるツアラーが欲しかった」という理由で購入したそうです。

のの氏のGSX-S1000F

のの氏のGSX-S1000F

のの氏の思う”快適なツアラー“に求める要素は以下です。

  • セパハンでない(ポジションが楽なバーハンドル)
  • カウルがついてる
  • 十分なパワー(大型バイク)

最後までバンディット1250Fと迷った

GSX-S1000Fと購入する直前まで迷ったバイクが1台あったそうです。それがスズキ バンディット1250F ABS“。

迷った理由としてGSX-S1000Fとバンディットは性格が似ており金額も近かったから。

SUZUKI Bandit 1250S ABS

SUZUKI Bandit 1250S ABS

「バンディットはセンタースタンドついてるしなぁ」などと比較検討した結果、最終的な決め手は以下だったそうです。

  • “GSX-Rシリーズ”のK5エンジンが使われているのでSSの魂を感じた
  • 車重が軽い
  • 見た目が好き
  • 探し始めたときにちょうど発売が決まったのを知って運命を感じた

ビビッときたバイクは間違いなしですね!

GSX-S1000F走っていて一番楽しいと感じるシチュエーションは?

GSX-S1000Fで一番楽しいのは「長距離キャンプツーリング」だそう。

GSX-S1000Fでキャンプツーリング

GSX-S1000Fでキャンプツーリング

のの氏はキャンプツーリングでよく千葉県南房総にあるオレンジ村キャンプ場に行かれており、「現地で荷物を下ろせばGSXでなんちゃってオフロード遊びもできる」そう。

GSX-S1000F でキャンプ

GSX-S1000F でキャンプ

キャンプツーリングでは積載が増えがちですが、GSX-S1000Fなら快適にしかも長距離でも問題なくキャンプできるんだとか。(積載がすごいことになっている件は後ほど紹介)

GSX-S1000Fで行った中で思い出深い場所は?

GSX-S1000Fではいろいろなところへ行ったのの氏ですが、特に思い出深いツーリングは北海道だったそう。

「具体的には?」と聞いたところ、全部楽しかったけど特に”エヌサカ線がよかった“そうです。

バイク乗りの名所エヌサカ線

バイク乗りの名所エヌサカ線

また北海道稚内市の白い貝殻の道もGSX-S1000Fのアップハンドルゆえに恐怖心なく楽しむ事ができたそう。

白い貝殻の道

白い貝殻の道

GSX-S1000Fを買ってよかった3つのポイント

GSX-S1000Fの魅力はなんでしょうか?

1: カウル付きで長距離走っても疲れない

GSX-S1000F最大の特徴がカウル。バイクでは風がライダーの体力を奪うため、特に高速道路などで長距離を走る際にはカウルの有無で疲労度は全然違うそう。

スクリーンが大きい

スクリーンが大きい

のの氏「自己ベスト記録の1日走行距離は、千葉から大分まで約1000km走った時ですね(ニッコリ)」

スケジュールとしてはお昼の12:00頃に家を出て、翌日のAM3:00頃に大分到着したんだとか。想像を絶する世界です。。。

のの氏「昔Vツインマグナでも同じルートを走ったことがあるので比較すると、GSX-S1000Fでは終始疲れは感じなかったですね。疲れないコツもあるのでその効果もあります

2: 荷物を爆載しても十分すぎるパワー

これをみてください。

過積載GSX-S1000F

過積載GSX-S1000F

本人は”過積載GSX-S1000F”と呼んでるそう。

合成画像かと見間違う積載w

合成画像かと見間違う積載w

実は、GSX-S1000Fはノーマル状態だと積載は多くないのです。

のの氏は創意工夫して積載性能をフル強化。具体的には自作キャリアを設計図を引き、強度計算したうえで制作したそうです。

GSX-S1000F ABSの自作キャリア

GSX-S1000F ABSの自作キャリア

これであの積載を支えているのか・・・

これであの積載を支えているのか・・・

(詳しく聞きたい方はのの氏(@ppsh1394) さんへ相談してみてください。どうやって作るかや図面の提供までやるよ!とのことです)

ちなみに、なぜこんなに積載を増やしたのか聞くと、「キャンプ初心者だったので使うかわからないけど持っていくものが大量にあったから」だそうです。(僕なら設計する前に荷物減らします。。。)

3:トラクションコントロール等、コスパが異常に高い!

GSX-S1000Fにはトラクションコントロールが標準搭載されています。118万円のリッターマシンでトラコン標準搭載はかなり”コスパが高い“と言えます。

なおトラクションコントロールとは、直進やカーブ中にリタイヤが空転を検知するとパワーカットする事でスリップダウンを抑えることができる機能です。また「フロントアップするとエンジンの点火がカットされる」ようです。

トラクションコントロールはここで捜査する

トラクションコントロールはここで操作する

のの氏によると、「トラコンを入れるとエンジン特製も変わっている気がする」と話していました。点火カットだけでなく、モードによって点火マップも変わっているのかも知れないですね。

その他:初心者でも扱いやすい

3つでいいのに、それ以外の良い点を聞くことができました。主に「初心者に優しいバイク」なんだそう。

・足つきがよい
・SS系のエンジンなので公道レベルなら結構早い部類
・このバイクかなりエンストしづらい(半クラッチをするとバイクが勝手にエンジン回転数を少し上げてくれるのでうっかりエンストすることがほぼないそう)
・値段も安い!

まとめると・・・

GSX-S1000Fを買ってよかった3つのポイントは

  1. カウル付きで長距離走っても疲れない
  2. 荷物を爆載しても十分すぎるパワー
  3. トラクションコントロール等、コスパが異常に高い!

GSX-S1000Fで不満な3つのポイント

良いところばかりじゃないのがバイクの良さです。GSX-S1000Fの不満点やデメリットもききました。

1: GSX-S1000Fは正面からの顔が少しダサい

「横はかっこいいのに、正面はすこしダサい」とのの氏は語りました。

ただマフラーもかっこいいですし、のの氏は正直そこまでルックスに不満は無いように感じましたね。これが鈴菌ってやつなのか?

2: S1000Fには中華カウルがない

ん?中華カウルって何?

のの氏によると、Amazonではよく中国のメーカーが作ってるSSモデルのカウルキットがあるそうです。YAMAHAのYZF-R25とかですね。しかし、S1000Fの中華カウルはないのだそう。

のの氏「こればっかりはマイナー車種なので仕方ないですね」

なお用途としては、中華カウルの使い道は「オールペンしたい」「スタントもやるので転倒してもカウルのことを気にしなくていい」「リセールバリューをまもれる」といったことがあるようです。

カウルの3箇所ほど色を変えている

カウルの3箇所ほど色を変えている

3: 無い

GSX-S1000Fの3つ目のデメリットはのの氏に言わせると”無い“とのこと。

僕「本当に無いの?」

ということでネットでGSX-S1000Fのデメリットについて調べ、のの氏に聞いてみました。

ブレーキタッチがわるい

A: 悪くないです。このコメントをしてる人はSS上がりの人じゃないですかね?スポーツ走行レベルのバイクと比べたらタッチが悪いかもしれませんが、普通にGSX-S1000Fでツーリングする分には全く問題ないし峠でも不満に感じることはないです。そしてサーキット行くならABSカットしたりと結構大変なのであえてこのバイクでスポーツ走行するメリットは無いように感じます。ツアラーとしては必要十分な装備だと感じていますし、不満はないです。

GSX-S1000Fは積載性ゼロ

A:確かにもともとは積載性はかなり少ないです。せいぜい、シートバッグ・タンクバッグ・サイドバッグの計100Lくらいでしょうね。これは後述しますがキャリアをつけることで不満はなくなりましたし、「キャリアをつけることからツアラーとしてのバイクライフが始まる」といってもいいです。

イモビが反応しないことがある

これはのの氏かと話しているうちに出てきたのですが、過去に一度だけイモビが反応せずGSX-S1000Fのエンジンがかからない現象があったそうです。

GSX-S1000Fのキーにはイモビが付いているのですが、このイモビにガソリン給油が楽になる”スピードパス”をつけてたところ、エンジンがかからない現象がおきたんだそう。

まとめると・・・

GSX-S1000Fで不満な3つのポイントは

  1. GSX-S1000F正面から見た顔が少しダサい
  2. GSX-S1000Fは中華カウルがない
  3. 無い(?)

GSX-S1000Fの燃費は?

燃費についても聞いてみました。

GSX-S1000Fのメーター

GSX-S1000Fのメーター

同じバイクに乗っている知り合いはおおよそ約20km/Lくらいですが、のの氏は15km/Lくらいなのだそう。過積載と乗り方で燃費はこんなに違うのですね。

ガソリンタンクが17Lなので1回の給油で255km〜300km以上走れる計算。うん。ツアラーとして十分な距離です。

GSX-S1000Fにおすすめな3つのカスタム

のの氏によるGSX-S1000Fのオススメ旅カスタムを聞いてみました。

1:フェアリングアッパーパネルに純正風シガーソケット取付

ハンドル周りのフェアリングアッパーパネルにシガーソケット給電気を自作で取り付けたそうです。

純正のようなシガーソケット

純正のようなシガーソケット

確かに純正みたい!!

のの氏「穴を開けて、回路を組んで、差し込み型シガーソケットを配置しました。アッパーパネルに埋め込まれていて純正のように見えるでしょう?トータルでかかったお金は1000円くらい。もちろん防水ですよ」

気温と電圧がわかるアタッチメントを装備

気温と電圧がわかるアタッチメントを装備

整備スキルが高いとお金も守れるのですね。何よりスマートでかっこいいです。(なおこれ以外にもUSB給電気は3つあるそうです)

2:CrazyIronスタントゲージとエンジンガード

のの氏はスタント用のGSX-S1000F専用スタントケージとエンジンガードを取り付けられています。

実物はこんな感じ。

スタンドケージ

スタンドケージ

ポン付けすると・・・

GSX-S1000Fにスタントケージ

GSX-S1000Fにスタントケージ

印象が変わりますね!なお、のの氏はスタントをやるためではなく、キャンプツーリングで過積載したりすることをメインに購入したそうです。

このスタントゲージをつけることでバックの積載箇所が増えるしバッグの巻き込み防止にもなる。またエンジンガードは足置きとしても使うことができるのでロングツーリングする人やキャンパーこそやるべきカスタム、とのこと。

転倒時も守ってくれるエンジンガード

転倒時も守ってくれるエンジンガード

3:デイトナ マルチウィングリアキャリア

GSX-S1000Fを買ったらまずやるべきなのが、デイトナのマルチウィングリアキャリアです。

GSX-S1000F専用品ですが、タンデムステップの部分を少しカットしないといけません。

デイトナ マルチウィングキャリア

デイトナ マルチウィングキャリア

が、のの氏は同じ径の長いボルトを買ってきて、スペーサーを追加することでカットせずに取り付けしたそう。

のの氏は「このキャリアは強度は間違いなく丈夫なので鬼積載するなら必須」と繰り返し話していました。

またキャリア以外にも

  • グリップヒーター
  • USB充電器3つ(スマホ・キャンプで使う器具用)
  • バッテリーからの直接電熱ジャケット用電源確保
  • ナポレオンミラー(純正は角度が狭いので)

と旅を快適にするアイテムを多数装備しているとのことでした。

まとめると・・・

GSX-S1000Fにオススメの3つカスタムは

  1. フェアリングアッパーパネルに純正風シガソケ取付
  2. CrazyIronスタントゲージ
  3. デイトナ マルチウィングリアキャリア

次に乗り換えるなら?

のの氏はすでにたくさんバイクを所有されているので「GSX-S1000Fの代替となる旅・キャンプツーリングができるバイク」として聞いてみました。

のの氏「ホンダ アフリカツイン、あとは新しく出ると噂のスズキDR-BIG(DR1000S)、また出るかもしれないsuzuki recursion(リカージョン)ですね

まとめ

まとめると・・・

バイク情報SUZUKI GSX-S1000F
走行距離約27000km
良いところ
  1. カウル付きで長距離走っても疲れない
  2. 荷物を爆載しても十分すぎるパワー
  3. トラクションコントロール等、コスパが異常に高い!
気になるところ
  1. 正面から見た顔が少しダサい
  2. 中華カウルがない
  3. 無い(?)
おすすめカスタム3つ
  1. フェアリングアッパーパネルに純正風シガソケ取付
  2. CrazyIronスタントゲージ
  3. デイトナ マルチウィングリアキャリア

インタビューした人

    • 名前:のの氏
    • 愛車:SUZUKI GSX-S1000F
    • バイク歴:7年
    • アカウント
    • 最後に一言
散々語っておいてではありますが、某オフロードコースで先日右膝の靭帯を断裂しました。

しばらく乗るのを控えるのでバイクを4台ほど減らします。
車両は
* GSX-S1000F(50万)
* YZ125X 2018(45万)
* KX250F 2004(モタードホイールが付いてます。オフホイールもあるのでそれもセットで25万)
* スカチューンセロー225(15万)

いずれも現状渡しです、全てエンジンかかって走行も出来ます。
興味がある方は写真等詳細送りますので「@ppsh1394」(ツイッター)までリプライかDMをお願いします!

ぼっちバイカーのヒトコト

avatar

ぼっちバイカー

過積載状態を実物で見たことがありますが意外と安定していて驚いたのを思い出した。コスパ高いツアラーならあり寄りのあり!