【1000km走ってわかった】ハスクバーナVitpilen701は唯一無二のおしゃれバイクだった

【1000km走ってわかった】ハスクバーナVitpilen701は唯一無二のおしゃれバイクだった

ハスクバーナ・モーターサイクルのVitpilen701(ヴィットピレン701)をレンタルし、東京から石川県まで往復1000km走って来ました。

【体験記】レンタルバイクでSSTRに参加してきた!-前編

Vitpilen701はどんなバイクだったのかをレビューします。

ハスクバーナ Vitpilen701ってどんなバイク?

Vitpilen701はジャンルで言うところの「ネオクラシック」または「カフェレーサー」スタイル。

Vitpilen701

エンジンは4ストローク単気筒OHCで4バルブの水冷エンジンで排気量は693㎤。ハスクバーナはオーストリアのバイクメーカーKTMの子会社で、このエンジンはKTM 690Dukeと同じLC4エンジン。歴史のあるエンジンで1994年から作られており、ダカールラリーなどのコンペティションモデルのベースとして使われたりしつつ、今年まで改良を重ねてきたエンジンです。

白い矢を意味するこのバイクの見た目はとにかくシンプルでスイッチ類も最低限。

しかしBosch製ABSが前後、APTCのスリッパークラッチ、そしてKeihin製ライドバイワイヤー、トラクションコントロールもついています。そして装備は非常に豪華。サスペンションは前後共WPで、ブレーキはBremboが奢られています。車重は157㎏とライトウェイト。シート高は830㎜です。

僕は元LC4エンジン乗り

僕は過去にKTM 690 ENDURO Rという、Vitpilen701と同じLC4エンジンのバイクに乗っていました。

僕が乗っていた頃と比べてエンジンは進化しているのでどこまでエンジン特性が違うかも楽しみでした。その辺りもレビューで紹介します!

Vitpilen701のよかった点

まずはよかった点から。

唯一無二のデザイン

このバイクの魅力と言うかアイデンティティーはこの「ルックス」であると言い切れます。

唯一無二のデザイン

ヘッドライトやセパハン、そしてフラットシート。スタイリングは今流行りのネオクラシックです。

しかしタンクの形はかなり個性的。あまり外車に詳しくなくてもこのバイクを見ただけで「ハスクバーナのヴィットピレン」とわかります。

エイのようなこのタンク形状、見たことがない
エイのようなこのタンク形状、見たことがない

また各パーツも非常に渋く、こだわりを持って作られたのがよくわかります。

これが純正のテールライトなんだぜ?
これが純正のテールライトなんだぜ?
純正のサイレンサーもおしゃれ。マッドガードもカスタム感がありますが純正
純正のサイレンサーもおしゃれ。マッドガードもカスタム感がありますが純正
ホイールのちょっとした部分にもハスクバーナのロゴが。こう言うこだわり、嫌いじゃないです
ホイールのちょっとした部分にもハスクバーナのロゴが。こう言うこだわり、嫌いじゃないです
これが純正ライトってすごい・・・

「…実は電気で動いています」

と言われても信じてしまうくらい未来を感じるデザインは所有感を大いに満たしてくれます。

スパルタンな見た目とは裏腹に高速巡航も疲れない

単気筒エンジンは一般的に「振動が激しくて疲れるのと高回転域が面白くない」等と言われています。

しかし、Vitpilen701の690ccはそんなことは全くなかった。

スパルタンな印象のVitpilenですが、二日間で1000km走っても振動による手の痺れやお尻の痛みはありませんでした。高速道路でも100km/h巡行していても振動はそこまで激しくないし疲れないんです。と言うのも、このエンジンにはバランサーが入っているから。しかも二軸も。

5速の4-5000回転あたりで流しながら走っている限りは振動は全く気にならないですし、加速しようとアクセルを開ければ開けるほどグイグイと加速する!単気筒エンジンなのに高回転域の方が楽しいバイクです。

意外とロングツーリングも苦しくない
意外とロングツーリングも苦しくない

このツーリングでは他にも大型バイクのライダーと一緒に走りましたが、彼らの方が「お尻が痛い・・・」と辛そうでした。

見た目は結構きつそうですが案外普通に走れますよ!

排気音が気持ちいい!

「ノーマルのサイレンサーは音が静かでつまらない」

なんて考えている方は多いと思います。

が、このVitpilen701のノーマルサイレンサーはかっこいい。

アイドリング時はかなり静かでエンジン音の方が目立つのですが、4000回転あたりから加速する時の音は単気筒ならではなダラララララララっという甲高い音が楽しめるんです。

よくある社外のうるさい単気筒の音ではなく、例えるならばモトクロッサーのような鋭くも低音も響く感じ。

一緒に走っているライダーからも「ヴィットピレンの加速してる音、ノーマルマフラーなのにかっこいいね」と何度も褒めてくれました。マフラーのデザインもかっこいいのでこのままでも十分楽しめますよ!

気になった点

よかった事よりも気になった点や改善してほしい点の方が知りたい方は多いのではないでしょうか。

Vitpilen701はカッティングエッジなバイクだけあって個性的。良い点も悪い点も目立っています。

ポジションがよくわからなかった

僕はライディングのプロではないこともあり、このバイクにどうやって乗ったら良いのか最後までわかりませんでした。

ポジションとして「股間をタンクにビタッとつけて乗る」「シートの後ろまで下がって乗る」のどちらかですが、ポジションがどうも安定しません。

バイクに乗っても全くキツくない!!
これはシートの真ん中くらいに座ってる状態

ハンドルの低さ自体は他のSSと比べてもそこまで低くなく、前傾姿勢度合いは浅いです。

ただ、以下理由でどうも安心できるポジションが見つかりませんでした。

・1.タンクがものすごく滑る
・2.バックステップの位置が微妙

タンクがものすごく滑る

バイクに乗るときの基本でニーグリップがあります。SS乗りは特にニーグリップでタンクを挟んで曲がる、というのをよく聞きます。

・・・Vitpilen701はタンクが滑るのでニーグリップしずらいんです。

かっこいいんだけどニーグリップが安定しない
かっこいいんだけどニーグリップが安定しない

これはタンク用のグリップがあれば解決すると思います。またはグリップがついているパンツを履くかですね。

あとは私がニーグリップ慣れしていない、と言うのもあったかもしれません。

バックステップの位置が微妙

他のSS(Honda CBR1000RR)と比べてバックステップの位置が妙に前にきているように感じました。

シートの位置を変えて試してみましたがどれも足が微妙に持ち上げている状態なのでふとももが疲れるんです。いっそのこともっと後ろにバックステップがきてくれると前傾姿勢もできてカチッとバイクに一体化できそうな気が。

もし僕がVitpilen701を購入したらまずバックステップを変えたいな、と感じたくらい気になりました。

街乗りは結構疲れる

レンタルバイクとしてバイクを借りて、エンジンをかけて道路に出て信号待ちをしていて感じたのが「このバイク、振動がすごい」と言うこと。

Vitpilen701のエンジンはバランサーが二軸も入っているので振動は少ない、と書いたのですがアイドリングや低回転域では結構振動が激しいと感じました。

信号待ちしていると振動が激しく感じるほど。そして、スロットルをひねると反応良くバイクが進みます。

レンタルしたVitpilenを都内下道で1時間ほど運転。最初こそ楽しかったが30分くらい乗っているとレスポンスの激しさや振動で少し疲労感を感じました。

写真映えは最高
写真映えは最高なんだけど・・・

足つきはあまりよくない

シート高は830mmと別に高いわけではありません。しかし足つきの感覚はHonda CRF250Rally(シート高895mm)と同じくらいに感じました(少し盛ったかも)

ライター秀吉(173cm) でこんな感じ
ライター秀吉(173cm) でこんな感じ

これはシート幅が広いため。シートはばが広い分、足をまっすぐ下に下ろせないため足つきが悪くなるのです。

足つきに不安がある方は必ずショップで試乗なり、展示車にまたがるなりしてみてチェックしてみてください。

燃費は割と良い

今回は燃費計算をしなかったのですが、ガソリンタンク容量は12Lでおよそ200kmを燃料警告灯点灯しない状態で走りました。

Vitpilen701のメーター

日本国内なら200km以上走れば確実にガソリンスタンドもありますしツーリングするのに不満はありません。

トラブル:クラッチが切れなくなる不具合が

これは偶然レンタル期間中に発生したトラブルですが、レビューとして情報を残しておきます。

ツーリング二日目に入ってからクラッチが徐々に切れなくなり、気がつくとクラッチオイルが空になる寸前でした。

クラッチをにぎにぎしているうちに空に・・・
クラッチをにぎにぎしているうちに空に・・・

オイルを継ぎ足してエア抜きし完全に復活したかと思いきや、クラッチを握るとまたオイルが徐々に減っていく。さらに、ギア1速に入れたままクラッチを握って信号待ちをしていると、徐々にクラッチが切れなくなりバイクが進み出す事象が。

石川県から東京までは高速道路でクラッチをほぼ使わない運転で帰ってきましたがかなり焦りました。

ブレーキフルードと水を持ち運びながらのツーリングになった
ブレーキフルードと水を持ち運びながらのツーリングになった

この事象について、レンタルしたショップであるトーテムポールさんに原因究明を依頼しました。

原因はクラッチレリーズからのクラッチフルード漏れだった

以下原因究明結果を頂きましたのでそのまま転載。

701のクラッチの不具合ですがレリーズ(エンジン側の部品)からのフリュード洩れでした。 メーカーに同じ様なトラブルは出ているのか確認しましたが『特に出ていない』そうです。 この部品はハスクの701系やKTMの690系に同じ部品が使われていますが同じ様なトラブルは出ていないそうです!たぶんメーカで部品の組付け時にシールに(液が漏れない為のゴムの部品)傷を付けてしまったと思われます。

出荷時の初期不良だったというわけ。メーカーによると同様のトラブルはないとのことらしいですが、Twitterだとちょこちょこ同様の事象を経験している方もいるようです。

もしこの事象がおきたら無理はせずにクラッチレリーズの初期不良として対応してもらいましょう。

今回はなんとか帰ってきましたが、クラッチが使えないのはかなり危険ですので極力レッカーで対応してもらうのが良いでしょう。

Vitpilen701はどんな人におすすめ?

このバイクを誰におすすめできるか、と聞かれたら結構悩みます。

無事ゴール!!

このバイクはいい意味でも悪い意味でも個性的だからです。数年前から参考出展として出ており、製品化されたデザインがほぼコンセプトのまま貫き通されている。こんなバイクはそうありません。

そういう意味でヴィットピレンのこのスタイルに惚れ込み、ライトウェイトなビッグシングルを楽しめるなら後悔はしないはず。スペックではなく心で選ぶマシンです。

Vitpilen701の感想まとめ

いいところや悪いところなどを紹介しましたが、一つ書き忘れました。

このバイクに乗っているとついニヤッとしてしまうんです。

ハスクバーナのオンロードバイクという時点でマニアックなのに、まだ出て一年。街中でもそう見かけません。

このバイクは欠点がない優等生バイク、とは言えないです。クレーマー体質な人は絶対にオススメしない。でも、こういう欠点すら個性として捉え、所有感やギリギリまでシンプル化され研ぎ澄まされたデザインを楽しめる人には唯一無二なバイクだと自信を持って言えます。

ツーリング中に何度もうっとり見てしまう。そういうスペック表だけではない魅力こそがVitpilen701の醍醐味だと1000km乗って感じました。

とは言え現代のバイク。見た目よりもスパルタンではなく乗りやすいバイクなのでスタイルがささった人はぜひ試乗車やレンタルでお試しあれ!

お店情報
メーカー:ハスクバーナ・モーターサイクル
車種名:Vitpilen701(ヴィットピレン701)
レンタルしたお店::バイクショップ トーテム・ポール
・URL:http://www.totem-pole.co.jp
・住所:〒125-0063 東京都葛飾区白鳥2丁目20−25
・定休日:毎週火曜日、第三水曜日

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