「バイク乗りのファッションが一般の人からするとお世辞にもかっこいいと言えない」という話はバイク乗りなら一度は聞いたことがある話題ではないでしょうか?
プロテクターを隠すためのダボダボなウェア、メーカーロゴや刺繍がゴテゴテに入ったジャケットやパンツ。普段の洋服ではなかなか採用されない派手な配色の服装。などなどはここで問題提起しなくても一般的によく言われる話です。でもライダーは「万が一事故を越した時に怪我や死を回避するため」にバイク専用品を選ばざるをえないのです。
しかし。安全重視なバイク専用アパレルがダサいのは過去の話になりつつあります。
今回は多分世界で上位に入る安全性能とかっこ良さを追求して作られた、PANDO-MOTO(パンド・モト)を紹介します。
まだ出て日が浅いので知る人ぞ知るアパレルですが安全意識が高い人はぜひ手にとってみてほしい!
PANDO-MOTO(パンド・モト)とは
PANDO-MOTOはヨーロッパのバイクアパレル。
パッと見ると「あ、ヨーロッパ系のおしゃれなバイクアパレルね〜どうせお高いんでしょう?」ってなるですが、メーカーはおしゃれさ以上に「バイクでの安全性能」についてアピールしていることが特徴。
ビーコムでおなじみのサインハウスが日本代理店です。
ヨーロッパ発アパレルブランド「PANDO MOTO」取扱開始。 | | SYGNHOUSE
バイク事故から女性の皮膚と骨を守った
とある女性ライダーは不幸にも17.5トンのトラックと衝突し、9メートル近くアスファルトの上を滑ったそう。
この女性は装備についてかなりリサーチし、その結果PANDO-MOTOのジーンズを選択。おかげで骨と皮膚を守ることができ、「3人の子供たちと笑うことができている」と語っています。
1年間バイクスタントショーや練習に耐えた!
スタントライディングの世界チャンピオンで”ベストスタントライダーアワード”の受賞歴もあるPaulius LabanauskasさんはこのPANDO-MOTOを2018年のシーズン中がっつり履いたそうです。
具体的には20回にも及ぶスタントショーにこのPANDO-MOTOで参戦。スタントの練習でも夏場は週に4-5日はPANDO-MOTOを着用。一日4-5時間は練習するそうです。
動画を見るとわかりますが、バイクに潰されたりとがっつりアクシデントになることも。「新技を会得するためには無理が必要」「バイクウェアで優先するのは快適性」なんだそう。
時速120kmで転けたアドベンチャーバイク乗りの足を救った
南アフリカにてBMW F800GSで一人バイク旅行をする男性は120km/hで走行中、突然アンテロープ(レイヨウ)が飛び出してきて事故にあったそう。
時速120kmでの転倒にも関わらず、足は捻挫する程度ですんだんだそう。ジーンズが足を守ってくれた、とこの男性は語っています。なおその後廃車となったGSの代わりを業者へ手配するよう依頼。そのままバイク旅行を続行したそうな。
バイクで引きづられても守ってくれる!
こんな動画もPANDO-MOTO公式が公開しています。
発想が馬鹿すぎるけど、そんなことができちゃうくらい自信があるってことなのか?
なんで怪我しないの?
ヨーロッパが作ったアパレルというと感覚的に作ったおしゃれなだけのアパレルかと思うでしょう?
いい意味で期待を裏切られました。
バイク・ウェアの先進的な安全の考え方として、怪我のリスクごとにゾーンを分けて保護する重要度を決めるんだそう。
PANDO-MOTOではPROTECTION FRAMEと呼ばれており、系統的に分析し、適切な素材パネルを積層構造化させることによりヨーロピアン・セーフティ・スタンダード(欧州安全基準)EN17092 にAA判定で合格しているそうです。
なんでそんなに頑丈なの?
PANDO-MOTOのジーンズは頑丈さが売りでもあります。が、頑丈なジーンズ自体は国産バイクアパレルメーカーからも出ています。
PANDO-MOTOは他のメーカーとは何が違うのでしょうか?
地球上最も軽量かつ強固なDyneema®(ダイニーマ)
PANDO-MOTOでは高分子量ポリエチレンの”Dyneema®(ダイニーマ)”と呼ばれる、現在地球上にあるもっとも軽量、かつ強固な繊維素材をしようしています。
超高分子量ポリエチレンの特徴
・非常に高い耐衝撃性を持ち、これはポリカーボネート (PC) を上回る。また、この特性は低温から高温までの幅広い温度領域においても低下しない。
・耐摩耗性に優れ、自己潤滑性を持つ。砂を用いた摩擦試験でもフッ素樹脂やポリアセタール (POM) よりも良好。
・耐薬品性を持ち、食品安全衛生樹脂である。
・比重0.92 – 0.94と軽い。
・吸水率が低く、寸法安定性に優れる。
wikipedia.orgより引用
現在だと耐摩耗性のあるバイク用アパレルとして”カーボンファイバー”が主流なんだそうですが、摩擦熱で火傷をしてしまうんだとか。その点、事故潤滑性を持つダイニーマは摩擦も発生しずらく、よりバイク向きなんだそうです。
ナイフで切ってもきれない素材Kevlar®(ケブラー)
論より証拠。これをみてください。
「安全ガー!プロテクターガー!」とか言ってダサいゴツゴツしたライティングパンツを人に勧めるみんな〜😃 pic.twitter.com/gmwVSrlCeY
— ぼっちバイカー (@botti_bk) May 21, 2019
DuPont™(デュポン) Kevlar®(ケブラー)という当初は軍用として防弾・防刃製品を作るための生地に編み込まれていた素材です。耐摩耗性もあるので安心ってわけ。
この後思いっきり引きちぎろうとしましたが頑丈すぎて全く歯が立たなかったです。強すぎ・・・素材が固すぎて、裾上げなどは不可能なんだそうです。
衝撃は専門素材で吸収
いくら耐摩耗性や耐熱性があっても、転んだ時の衝撃は皮膚が受けてしまいます。
PANDO-MOTOではイギリスのKNOX(ノックス)社や、ドイツのSAS-TEC社のプロテクターがついているので、衝撃はこのプロテクターが吸収してくれます。もちろんヨーロッパのサーティフィケートであるCE認証が取れているので性能は間違いなし。
これらのプロテクターは衝撃を受けた瞬間だけ硬化するタイプなので普段は柔らかいので人間の動きを制限しないのです。
その結果、パッとみだと全くプロテクタが入っていないように見えますし、これがおしゃれなバイクウェアを実現しているというわけ。
さらに、PANDO-MOTOは普段着としても使えるようにこのプロテクターは脱着が可能。洗濯もできます。
「バイクに乗るときはプロテクターを仕込み、出先ではプロテクターを外してよりカジュアルに」なんてこともできちゃうわけ。
これを見ると「ユニクロと比べて〜」なんて絶対言えない。ライダーの安全、そしておしゃれのために色々な技術や研究の成果を元に作られたのがPANDO-MOTOのバイク・ウェアってわけです。
女性に人気らしい
今回このPANDO-MOTOを取材しに、サインハウスのショールムへ行き、話を伺いました。
その中で驚いたのが、PANDO-MOTOは女性にも人気なんだとか。
何よりラインが綺麗ですらっと見えるのと安全性能の高いので安心なので反応が良いんだとか。
確かに女性の場合は怪我の跡が残るかどうかが男性以上に大事。安全に、でも綺麗なシルエットでバイクに乗りたい人にはおすすめできます。
安全なのはわかった!着心地は?
安全でかっこいいことはいやってほど伝わったはず。
でも肝心の着心地は?バイクに乗ってみたらどうなの?長時間使用したらどうなるの?
なんて言っても、裾上げができないほど硬い素材です。バイクのように動きがある場合、硬くて疲れるのでは?
そんな疑問が湧いてきます。
サインハウスさんにPANDO-MOTOのBOSS BLACK(ジーンズ)とCAPO(ジャケット)をお借りし、二日間で1000kmの長旅であるSSTR2019に参加。がっつり走ってきました。
実際に長時間・長距離を走って感じたことが多々あったのでこちらは次回、インプレ記事として紹介しますのでお楽しみに。
インプレ記事はこちら
その後、往復1000km超えのロングツーリングで二日間、がっつりチェックしてきました!
まとめ
PANDO-MOTOはヨーロッパのおしゃれで安全にも世界一気を使っているバイク専用アパレル。
アパレルのよさを文字で伝えるのは無理ですが、PANDO-MOTOはライダーの安全のために考え抜かれたプロテクション、そしてスタイリングがあることは声を大にして伝えたい。
もしおしゃれでかつ安全にも十分考えられたバイク・ウェアが気になるならぜひPANDO-MOTOをチェックしてみてください。お値段は決して安くないですがその価値がある商品です。
サインハウスのショールームで試着などもできちゃいますよ!
メーカー:サイハウス
Webサイト:https://sygnhouse.jp/
商品:PANDO-MOTO(パンド・モト)
ショールーム住所:〒158-0086 東京都世田谷区尾山台2-32-15
電話番号:0337211770
営業時間:10:00~18:00
定休日:火曜・水曜・祝祭日