本格的なバイクPV撮影で撮影スケジュールや使用機材の選定を失敗した話【撮影編】

こんにちは。秀吉です。

前回に引き続き、ぼっちバイカーのPV撮影の後日談です。

本格的なバイクPV撮影で事前にやったイメージの共有や撮影機材、BGMの選定について。【事前準備編】

今回は撮影編です。実は撮影時には特にトラブルはありませんでした。しかし、撮影時間が足らず欲しい素材が撮り切れなかったんですよね。
今回のプロジェクトで学んだものや得たものは多かったですが、撮影の時間配分という点では大きな反省点が生まれる結果となりました、
というわけで今回はどこで時間がかかってしまったのか、どうしたらうまくスケジュールの管理が出来るのか考えてみました。

これくらいなら1日で撮れるだろうという予想は危険。

【事前準備編】で書きましたが、今回は撮影前に絵コンテや機材の選定、BGMの選定まで入念に準備をしていました。にも関わらず、撮影スケジュールに関しては非常に予想が甘かったです。いや、そもそも予想自体していませんでした。この量なら間に合うだろうと勝手に思っていたのです。
結局午後になってから「これ時間足りるのかな」という事に気が付き、最終的にはやはり時間が足らず、欲しい素材が撮り切れませんでした。
ロケ地の日野カントリーランドには朝には到着して撮影自体もスムーズに進んでいました。つまり、それぞれのカットにどれくらの時間がかかるかの見通しが甘かったのが原因です。
1日と言っても当然24時間じゃなくて、撮影に使えるのはせいぜい6時間くらいなんですよね。

そして結局素材が足らないので、後日追加撮影をすることになりました。
結果論で言えばその追加撮影のおかげで動画のクオリティは上がったのですが、本来は予定していなかったものですし毎回追加撮影が出来るとは限りません。そういう意味では失敗でした。

1日で撮りきれる量なのか予想を立てるという意味でも、やはり必要なカットをあらかじめ洗い出しておくというのは必要でしょう。
絵コンテやカットリストを元に、1日で撮りきれる量なのか、また、1日しか時間がないならどこを削るのかも考えないといけません。
今後は動画撮影を行う場合は撮影時間の想定は必須の作業になりそうです。

ではなぜ間に合うと思ったのに間に合わなかったのか。

時間がかかった理由はシンプルに一眼レフにこだわりすぎた事です。
一眼レフにこだわって撮る事自体は悪くありません。クオリティの高い映像が撮れます。しかし、一眼レフというのはセッティングに時間がかかります。
ここでいうセッティングというのは、絞りや露出やシャッタースピードを決める話ではなく、カメラをバッグから出し、三脚を立てて、撮影できる状態に持っていくことです。

ロケ地が広かったため、構内では僕もバイクに乗ってぼっちバイカーについていき、随所で撮影を行いました。そのため、撮影を行うたびにカメラをいちいちしまったり出したりしないといけなかったのです。これに非常に時間がかかりました。
クオリティをあげるため、実はα7Ⅱが載せられるスタビライザーの購入を考えていたのですが、仮に買っていてもこれを都度しまって、出して、カメラを載せて・・とやっていたらもっと時間が足らなかったと思います。
その辺の予想がまったくできていなかった、というよりしていなかったのでひとつひとつの撮影にかかる時間が増えて、最終的に時間が足らないという結果になってしまいました。

手ブレしている一眼レフの動きのある映像<スタビライザーにのせたiPhoneの動きのある映像

撮影初日の日暮れ前、とっさにぼっちバイカーのスマホとスタビライザーを借りてパッと撮影したのですが、スタビライザー効果でスマホと思えないくらいの映像が撮れていました。

「スタビライザー使っただけでここまでいい映像が撮れるなら最初から走行シーンは全部これで良かったんじゃないか・・」

とその時めちゃくちゃ後悔しましたね。
結局、撮影初日に必死に撮影した一眼レフの映像は全部ボツにしました。ブレるのを嫌がってフィックス(カメラを動かさずに撮影する事)で撮った映像ばかりでいまいち味気なかったからです。カメラを動かして動きのある映像もいくつか撮りましたが、ブレが激しく、納得いくクオリティではなかったです。

リリースした完成動画の走行シーンはiPhoneで撮ったものが8割、残りの2割がドローンかGoProです。一眼レフで撮った走行シーンはゼロです。やはりバイクなので動きのある映像の方がかっこいいんですよね・・。

動画をスクリーンショットした静止画なので分かりにくいかも知れませんが、例えばこのシーンは僕がiPhone+スタビライザーを持ってダッシュしてぼっちバイカーと並走して撮影しました。

iPhone+スタビライザーの組み合わせで撮った動きのある映像

iPhone+スタビライザーの組み合わせで撮った動きのある映像

なかなかよく撮れていると思いませんか。これスマートフォンで撮った映像です。

それに対して、これは三脚に載せた一眼レフでフィックスで撮った映像です。

一眼レフで撮った背景がよくボケている映像

一眼レフで撮った背景がよくボケている映像

画質やボケ感はこっちの圧勝ですね。それにこのシーンでカメラ動かす必要はゼロです。

また、こういうあえてぼかして撮るような小技が出来るのも一眼レフならでは。

一眼レフで撮ったボケ感のある映像

一眼レフで撮ったボケ感のある映像

スタビライザー効果でiPhoneとは思えないレベルの映像が撮れたものの、所詮はスマートフォンと言ってしまえばその通りです。もう少し画質はあげたいと感じました。

・大変でも一眼レフをスタビライザーにのせて撮影にこだわるのか。
・小型のハイエンドコンデジ等、軽いカメラを小型のスタビライザーにのせるのか。
・スタビライザー付きの軽量カメラを使うのか。(DJI OSMOシリーズなど)
・画質は完全に妥協して、コスト的にも安いスマートフォン+スタビライザーで撮影するのか。

・・クオリティを取るか、撮影の手軽さやスピード感を取るか、落としどころを決めるのが非常に難しいですね。

撮影スケジュールは必ず組んでおく

書いてみると当たり前の話なんですが、今回これをしていませんでした。午前中の間にここまでの撮影を終わらせて、何時から何時までの間にこれを撮影して・・というような細かいスケジュール、そういうものがありませんでした。
スケジュールを立てておけば時間がおしていても早めに気付く事が出来るし、おしていると分かればその時に対策のしようもあります。

使う機材、人員、ロケ地の状況等で変わってくるのでいつも同じとはいかないのですが、今回の経験を活かして次回のプロジェクトでは撮影にかかる時間をちゃんと想定したいと思っています。


ということで、なんだか反省文っぽくなってしまいましたが撮影編の後日談でした。
それではまた!